2007年10月02日

血気盛んな若者(ばかもの?)

私が赴任したのと前後して彼は赴任して来ました。
名前はS君。
彼は私よりも5歳年下で、建築現場の監督をするために赴任してきたのです。
目つきのひどく悪いするどい、常に不満を抱えているような若者でした。

この彼が、所長とぶつかってばかりいるおじさんの影響を受けてしまったので大変です。
『マニラの事務所には悪魔がいる』などと言い出しました。
なんせこのおじさんは、所長の悪口ばかり言いふらす御仁で、『そんなはずないだろう』っていうことを平気で口にします。
少し大人の判断力を持った人であれば、『また始まった・・・』くらいに聞き流せるのでしょうが、20代の前半でほかにやさしく話を聞いてくれる人が見当たらない状況では、ついついその気になってしまいます。

おじさん自身よりも過激になってきました。
ある日のことです。
彼が、『フィリピン人は馬鹿だ』と怒っていました。
『どうしたの?』と聞いてみると、お店でパンを買おうと思ったそうです。
彼が『パンをください』といったのに通じませんでした。
そりゃそうですよね。
パンというのは英語じゃありませんもの・・・・
英語ではブレッドですもんね。
『パンがわからない・・・』といって本気で怒っていたのです。

『こんな国は原爆でも落として、位置からやり直せばいい』などと過激なことを言い出して、初めての海外でくせのある人たちばかりに囲まれて、かなり参っていたのだと思います。

ある日のことでした。
現場で彼が、ローカルの労務者に向かって自分の頭を指差して『アンダー』と言い放ったそうです。
『お前らは馬鹿だ!』とでも言いたかったんでしょう。
彼の言いたいことはローカルに通じました。
でも、なぜそんなひどいことを言われなきゃいけないのかという理由は通じなかったようです。
さ〜〜〜っと、ローカルの労務者15人くらいに囲まれてしまいました。
まだまだ、戦争の傷跡がどこかに残っていた時代です。
たまたま見ていた、現場の所長が間に入り、彼をその場から助け出しました。

危なかったのです。
・・・本人には自覚がなかったようですが・・・・。

次の日、彼は現場に行くことを認められませんでした。
当たり前ですよね。
労務者がどんな報復をするのかわかりませんもの。

そして、その次の日、
・・・・・・・・・・帰国しました。

今頃どうしているんだろう?

ふらふら


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posted by マニラのおぢさん at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月30日

ホテルの廊下を走る妖怪

マニラについてから3日間は、常務と同じホテルでした。
ホテルはJALが経営するマニラガーデンホテル(今のドゥーシットホテルニッコー)です。
当時は、車も事務所用は1台しかありませんでしたので、常務がいる間は、同じところにいてくれたほうが何かと都合がよかったというだけの理由でした。

ペーペーがいつまでもファイブスターホテルにのうのうと泊まっていられるはずがありません。
常務が帰ってすぐ、別なホテルに移りました。
グリーンベルトにあるチャータードハウスという長期滞在者向けのこじんまりしたホテルです。
天井が低くて、なんとなく気持ちの悪いところでした。

その頃、工事の積算と設計を担当するために本社から二人のエンジニアが、半月くらい前から乗り込んできていました。
そのホテルに合流したというわけです。
このうちのひとりの設計担当者は、霊感の強い人だそうでチャータードハウスには『霊界との出入り口がある!』とかわけのわからないことを言っていました。
たくさんの霊が出入りするのを感じるのだそうです。

ある晩のことでした。
夜中に廊下をばたばたと走る音が聞こえて、目がさめました。
私は、昔から音には敏感なほうで、ちょっとした物音でもすぐに目を覚まします。
そーっとドアを開けて廊下を見ると、よくはわからないのですが何かが動いています。
突然、その物体が近づいてきました。
上半身がありません。
へその辺りから下しかないのです。
ものすごい勢いで、私の目の前を走り抜けていきました。

怖かったですね。
すぐに布団にもぐりこんで震えながら寝ました。

次の日にそのはなしをすると『部屋を変えてもらったほうがいい』とみんながいうので、フロントに交渉に行きました。
ホテルのほうもこの手のはなしはいつものことのようで、『やっぱり出ましたか!』みたいな対応だったのが印象的でした。すぐに新しい部屋を用意してくれたのです。

そのときは、来たばかりでよく知らなかったのですが、フィリピンにはマナナンガルという有名な妖怪がいます。
この妖怪は、おなかのところで二つに分かれて上半身は羽が生えてこうもりのように空を飛び、人間の生き血を吸うそうです。
私が見たのは、この上半身が飛び立ったあとの下半身だったのかもしれませんね。
あとにも先にも、こんな体験はこのときだけでした。

がく〜(落胆した顔)
posted by マニラのおぢさん at 18:15| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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